日程 |
2025年11月30日(日) 10:00~18:00(9:30~受付開始) |
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会場 |
浜松町コンベンションホール 5F(MAP)
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テーマ |
「猫の口腔」 |
参加登録 |
事前申込制 |
申込締切 |
11月21日(金) |
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獣医師向けプログラム
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愛玩動物看護師向けプログラム
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ポスターセッション
テーマ『うちの猫、口が痛そうにしています』
会場:メインホールA(敬称略)
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10:00~10:50
猫の口腔の疼痛管理と評価
講師: 渡邊 亮太 / Texas A&M University ハンドアウト
猫の口腔疾患は日常診療で頻繁に遭遇しますが、その痛みは表れにくく、見逃されやすいのが現状です。歯周病や慢性歯肉口内炎などは病態や外科治療によって強い疼痛を伴い、適切な評価と管理が欠かせません。本講演では、猫が発する小さなサインを見極め、より良い疼痛管理へとつなげる方法をお伝えします。声なき声に耳を傾ける時間をご一緒できれば幸いです。
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11:00~11:50
君の歯は 〜猫の口腔歯科疾患〜
講師: 高橋 香 / 鹿児島大学 ハンドアウト
猫には意外と口腔疾患が多いのをご存知でしょうか。なんだか食欲や元気にムラがあるけれど、全身の検査ではひっかかってこない・・それはもしかしたら口腔疾患が隠れているかもしれません。口が痛いと猫のQOLは下がります。口腔疾患を見逃さずに正しく診断し、適切な治療をしてあげることが、猫のQOLの改善につながります。本講演では、猫でよく見られる口腔疾患や、病態や肉眼所見を知っておくと診断につながる口腔疾患についてご紹介します。
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12:00~13:10 ランチョンセミナー[定員:200名]
※愛玩動物看護師の方もご参加いただけます
CKD猫に対するベラプロスト投与の効果
講師: 石田 卓夫 / JSFM会長、赤坂動物病院 提供: 共立製薬株式会社 ハンドアウト
ベラプロストは、血管内皮細胞から産生される生理活性物質プロスタサイクリン(PGI₂)の誘導体であり、損傷した内皮細胞に対する保護作用を有することが知られている。人医領域では血管拡張薬として広く臨床応用されてきたが、近年では内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)を誘導し、一酸化窒素(NO)の産生を増加させることによって内皮機能を改善する作用が注目されている。その結果、血管拡張および血小板凝集抑制を介して腎血管系の恒常性維持にも寄与すると考えられている。
慢性腎臓病(CKD)においては、炎症性サイトカインの抑制による抗炎症作用、腎血流改善による虚血および間質線維化の進行抑制、さらに尿細管間質性腎炎の進展予防効果が期待される。これらの知見を背景に、猫CKD治療薬として経口製剤ラプロス®が2017年に承認・発売され、現在では獣医療の現場で広く使用されている。
その後の臨床使用により、長期投与がCKD猫における血清クレアチニン(Cre)濃度の悪化を抑制し、生存期間を有意に延長させることが明らかとなった。今日では、脱水補正、腎臓病療法食の使用、高血圧や蛋白尿の管理と並び、ベラプロスト投与は猫CKDの標準的治療の一つとして確立しつつある。 -
13:00~13:30
ポスターセッション ディスカッションタイム
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13:30~14:20
全全全抜歯 〜猫の歯肉口内炎の内科と外科〜
講師: 高橋 香 / 鹿児島大学 ハンドアウト
猫の口腔内疾患の中でも1、2を争う痛い病気、それが歯肉口内炎です。痛みのせいで体重減少が著しく、猫の性格が変わってしまうこともある、そんな厄介な疾患に苦慮される先生方も多いのではないでしょうか。本講演では歯肉口内炎の内科治療から外科治療までの治療選択肢をお話しさせていただきます。特にややハードルが高い全顎抜歯についても、その詳細やちょっとしたコツなどをご紹介し、抜歯してもなかなか治らないといった声の解決につながれば幸いです。
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14:35~15:25
猫の口腔内扁平上皮癌の切らない治療
講師: 小林 哲也 / 公益財団法人日本小動物医療センター付属日本小動物がんセンター ハンドアウト
猫に多くみられる口腔内扁平上皮癌は、「完全切除が困難な腫瘍」として長らく臨床獣医師を悩ませてきました。“切ることが難しいからといって、治療を諦めない” 、それが本講演のテーマです。分子標的薬トセラニブによる内科的治療、局所制御を目指す放射線治療、そして新たな選択肢として期待される電気化学療法。それぞれの特徴や利点を整理し、実際の臨床での活用法をわかりやすく解説いたします。明日からの診療に直結する、実践的なヒントをお届けします。
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15:45~16:00
ポスターセッション アワード表彰式
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16:00~16:45
上田綾子基金研究助成プログラム 成果発表
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17:00~17:50
『こんな場合どうアプローチすれば良いか?』パネルディスカッション
講師: 渡邊 亮太 / Texas A&M University
高橋 香 / 鹿児島大学
小林 哲也 / 公益財団法人日本小動物医療センター付属日本小動物がんセンター概要
ハンドアウト
猫の皮膚においては、汗や皮脂などの分泌物の「つまり」が起きることがあります。
この分泌物のつまりはいわゆる猫の顎ニキビやスタッドテイルが代表されますが、これら皮膚トラブルは日常生活で大きなトラブルになることは多くないですが、ご家族が気にされて来院されることが多い皮膚炎の1つです。これらの皮膚炎は、洗浄や消毒だけではうまくいかないことや再発することも多いため、診察室で頭を悩ますこともあるのではないでしょうか。本講義では猫で皮脂や汗のつまりを経験した時に、どのようなことを考えたら良いか、どのような治療の選択肢があるのか、再発の際はどのようにご説明したら良いのかについてお話しします。
テーマ『どうも口の様子がおかしいみたい』
会場:メインホールB(敬称略)
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10:00~10:45
口腔のトラブルを治療中…今すべきことは何?
-口腔腫瘍の治療中、治療後のケアと注意点-講師: 小林 哲也 / 公益財団法人日本小動物医療センター付属日本小動物がんセンター
松山 富貴子 / 公益財団法人日本小動物医療センター付属日本小動物がんセンター
ハンドアウト
猫の口腔腫瘍においては、治療そのものだけでなく、その後の生活管理が予後や生活の質を大きく左右します。本レクチャーでは、治療中および治療後にご家族と看護師が取り組むべきケアの要点を解説します。特に疼痛管理・食事管理・投薬管理を中心に、日常で直面しやすい課題とその対応の工夫を紹介します。疼痛サインの見極め方、食欲低下時の工夫、安全かつ確実な投薬方法など、臨床現場で役立つ実践的な内容を共有し、猫とご家族のより快適で安心な生活を支えることを目指します。
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11:00~11:45
口腔のトラブルを治療中…今すべきことは何?
-歯科疾患の治療中、治療後のケアと注意点-講師: 江口 徳洋 / Vets Dental & Oral Surgery Office
概要
ハンドアウト
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12:10~13:10 ランチョンセミナー[定員:150名]
※獣医師の方もご参加いただけます
猫の再来院につなげる成功事例と効果的なアプローチ法
講師: 山本 宗伸 / Tokyo Cat Specialists 提供: アイデックス ラボラトリーズ株式会社 ハンドアウト
猫は犬に比べて来院頻度が低い ― 多くの先生方が日々感じていらっしゃる課題ではないでしょうか。
本セミナーでは、猫専門病院における取り組みに焦点をあて、再来院率向上のための具体的な施策をご紹介します。
飼い主様とのコミュニケーション方法をはじめ、スタッフ間の意識共有や役割分担など、すぐに現場で活かせる実践的な事例をお話しいただきます。 -
13:00~13:30
ポスターセッション ディスカッションタイム
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13:30~14:15
実例から学ぶ -口から知る身体の異常-
講師: 瀬戸口 明日香 / JASMINE どうぶつ総合医療センター 概要
ハンドアウト
猫も人間と同様に痛み(疼痛)を感じることが知られています。最近では手術による痛みに対するケアはある程度実施されるようになってきていますが、がんによる痛みに関しては、痛みが生じているかどうかがわからず、放置されていることが多いのではないでしょうか?
猫は痛みがあっても、動物病院では自宅と同じ反応を示してくれない場面によく遭遇します。
このことが猫の痛みを発見することを非常に困難にしており、猫医療関係者を悩ます問題の一つにもなっています。本講義では痛みの種類の紹介から、痛みをどうやって発見していくか、どういったがんで痛みが生じるか、どういった手術に強い痛みが伴うかなどについての説明を行います。そしてそれらの痛みに対してどういった治療があるのか、また痛みが軽減されているのか悪化しているのか、痛みに対するモニタリングをどうやって行っていけばよいのかについても解説を行います。
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14:30~15:15
歯磨き指導に必要な口周囲の解剖 -猫の歯列・咬合の基本-
講師: 江口 徳洋 / Vets Dental & Oral Surgery Office 概要
ハンドアウト
会場:ホワイエ
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10:00~18:00
ポスター展示
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13:00~13:30
ディスカッションタイム
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15:45~16:00
ポスターセッション アワード表彰式(会場:メインホールA)
※発表演題は順次公開いたします